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エロゲ レビュー ブログ
【加奈…おかえり!!】
加奈…おかえり!!



メーカーD.O.
シナリオ■■■■■■■■■ 9
グラフィック■■■■■■■ 7
キャラクター■■■■■■■■□ 8.5
音楽■■■■■■■ 7
■■■■■■■■■■ 10
総合【A】 80点

死をエロゲーで描く

D.O.が誇るエロゲ界の殿堂入り、「加奈」です。筑紫哲也の「NEWS23」で取り上げられたことでも話題になりました。とはいっても、これはオタクバッシングのための材料として使われただけではありますが、まぁ数多のゲームの中から選ばれたということで、当時の代表作であると捉えて良いでしょう。

【シナリオ】
あらすじ。主人公藤堂隆道の妹加奈は、慢性腎不全のため幼少時から病院で大半を過ごす毎日。ある事件をきっかけに彼女を守り、幸せを願い続けようと誓う隆道と、そんな生活のため一人も友人がおらず、また皆が当たり前のように通ってきた経験を何ひとつしていない加奈の心の通わせ合いが全てとなるシナリオです。

シナリオは山田一さん即ち田中ロミオさんですね。『家族計画』や『クロスチャンネル』といった非常に優れたシナリオ作品を残しているライターさんです。本作、十時間もあれば終わる比較的ライトな作品ではありますが、「妹の死」というハンパなく重い題材を扱っているため、強い印象を残します。

妹の幸せを願い守り抜くことを誓った主人公の決意や葛藤、家族以外の世界を知らない加奈の寂しさや健気さ、そしてやがて兄妹ながらも惹かれ合ってしまう二人……、特筆すべきは、登場人物の感情の書き込み、ここが非常に優れています。本作、設定がガチに固まっていて、あとはこの2人を完全に中心として話が動くというシンプル構成だということもあるかもしれませんが、彼らの心の動きへのアプローチが非常に鋭いんですね。

死に対するシナリオや狙ったようなセリフのあざとさもなく、実に自然に物語は展開し、読者に様々な感情を投げかけてきます。特に、死期間近の叔母、須磨子さんとの触れ合いや別れを展開に盛り込むルートはその辺の心の機微が非常に巧みで、死に向き合う加奈の感情模様が切ないくらいに丁寧に描かれています。

物語を読み進めるうちに弱っていってしまう加奈と隆道の心の動きがあまりにも見事です。「死」をメインテーマに描いたエロゲーで、本作の右に出るものはないでしょう。


また、隆道の同級生鹿島夕美や、加奈の同級生伊藤勇太、彼女たちを置いて物語は語れません。プレイしている側の僕らは、兄妹で好き合ってしまっている藤堂兄妹に対して大きく感情移入をしながら物語を読んでいます。ですので、隆道や加奈それぞれを想っている夕美や勇太は障害とまでは言いませんが、あくまで僕らにとっては藤堂兄弟が結ばれる過程をお膳立てする盛り上げ役でしかありません。しかし、彼らの立ち位置、考え、行動はすべてごくごく真っ当なものであり、また誠実なものでもあります。むしろ彼女たちの方が正論であるといっても良い。だから彼女たちを意識からはじき切ることができないんですね。うまいですよ、これは。

あと、田中ロミオさんは他の作品でもそうなんですが、エロシーンを必然的に入れてくるところが巧いですね。世間で「泣きゲー」と呼ばれる類のゲームは、正直なところエロシーンがなくても物語が十分成立します。ですが、本作は夕美や加奈とのその手のシーンは物語を進める上で必然的なんですね。加奈と結ばれようが何しようが、物語展開上、夕美との一夜は必須シーンなんです。ここは、ただエロシーンを入れればそれでいいという風潮に対するライターのこだわりのようなものを感じます。

加奈と結ばれるシーンももちろんありますが、まぁソフト倫理機構的にリアルな近親相姦が許されるはずもなく、実際のところは隆道と加奈は義理の兄妹なわけで、関係を持ってしまったとしてもおおよそ問題のないところが少し物語的には勿体ないところではあります。しかし一方で加奈が義理の娘だからこその最終的な両親の決断と葛藤、そして隆道の叫びには心を揺さぶられました。このへんもシナリオの巧みさが光ります。特に父親はかなりいい働きをしますので、是非立ち絵のほしいところでした。

ラストは、隆道がドナーとなり、奇跡的に適合して加奈が助かるものがひとつあり、他いくつかは結局加奈が死んでしまうものですが、実は後者の方が、こんな言い方はしたくないですが…流れとしては妥当ですし、泣きも存分に入ります。他人である隆道の腎臓が適合してしまうのも何だかなぁというのもありますしね。

移植した腎臓がうまく機能せず死に逝くルート、それから、最後の退院暮らしの中ふたりで海へ遊びに行くルートはすばらしい出来です。前者は、加奈が隆道にプレゼントされたペンダントの録音機能に遺書を残しているシーンが、後者では加奈を背負って隆道が海を駆け抜けるシーンと、加奈の残した日記を読んで号泣するシーンが涙なしに見ることができません。


まーしかしこの作品をエロゲーマー初期にやってしまった人はトラウマになりそうだなぁ。僕がプレイしたのはごく最近でしたが、たいしたエロゲ耐性もない十代の頃とかにやっていたら、NEWS23 に出ていたのは僕だったかもしれません笑



【グラフィック】
加奈は、米倉けんごさんが原画を担当した元祖版と、綾風柳晶さんが描いたリメイク版があり、僕がプレイしたのは後者です。安定しない部分もありますが、加奈の一枚絵は魅力的に描けています。

幼少期から高校生に至るまで、病院のベッドでほぼ同じ構図のまま成長していく加奈の一連の絵は、それだけで切なくなってしまいますね…。

あとエロシーンの無駄なアニメーションはいらなかったんじゃないかなぁ。


【キャラクター】
上記したとおり、隆道と加奈が本作の大半でして、この二人の書き込みは非常に素晴らしいものがあります。特に、隆道の兄としての男気や葛藤は素晴らしく、妹を持つ同じ兄として尊敬しなければなりません。田中ロミオさんの描く主人公はいずれも劣らずかっこよいですよね。超人然りとしすぎず人間臭く、クールだけど秘めたものは熱く、ですね。

他、周囲の人間とてもよく描けています。シナリオのところで書いたように、夕実と勇太、両親の関わり方もシナリオ的に自然でした。叔母の須磨子と従妹の香奈のシナリオへの食い込み方や彼女たちの人間的な魅力も印象に残っています。また、看護婦として十年以上も藤堂家に関わっている美樹さんの強さにも心打たれるものがありました。


【音楽】
主題歌の「白い季節」がたまらなく切ないです。歌は加奈の声優さんが加奈っぽさを出して歌っていまして、うまかないですが、曲と歌詞がいい。むしろうまくないところが逆にいい。それから、「あなたへ」は歌つきよりもオルゴールヴァージョンが良いです。シナリオの泣き所で流れますが、泣きシーンでオルゴールはやばいですよ。


以上、加奈でした。
通るべき作品だと思います。翳りと希望を詰め込んだ「考える」作品だと思います。A評価にしたいので、少しオマケで点数付けしときました。田中ロミオさんの作品は、エロゲーという枠を越えて何かしらのメッセージを与えてきますよね。



テーマ:美少女ゲーム - ジャンル:ゲーム

【るいは智を呼ぶ】
るいは智を呼ぶ



メーカー暁WORKS
シナリオ■■■■■■■■□ 8.5
グラフィック■■■■■■■□ 7.5
キャラクター■■■■■■■■ 8
音楽■■■■■■■■ 8
絆ゲー■■■■■■■■■ 9
総合【A】 81点

矢は束ねれば折れない

とんだ伏兵がいたものです。08年は、完全にG線上、リトバスEX、スマガの頂上決戦であると予想されていましたが、暁WORKSの第二作目である本作、2008年三つ巴に楔を打ち込む見事な良作でした。

【シナリオ】
誰もが振り向く美少女にて優等生、和久津智。彼女が死んだ母の遺言に従い「皆本るい」を探すところから物語は始まります。迫る事件を乗り越えていく中で出会い、運命に導かれるように集う智、るいをはじめとした6人の仲間たち…。彼女たちは全員、身体のどこかに共通の"痣"と、各々を孤独に追いやる"事情"を持っていることがわかり、結果彼女たちは自分たちの不幸を打破するため互いに協力する「同盟」を結びます。しかし、それでも仲間に言えない秘密を持つ智。それを明かすこと即ち死であるその秘密…なんと智は男の子だったのです。


という設定が面白いですね。孤独な少女たちが集まることで仲間となり自分たちの問題を解決していく・・・田中ロミオリスペクトを公言する日野亘さんが描く、「家族計画」的な集団生活ものなのでしょう。また、主人公が止むを得ず女装しているという(しかも一番かわいい)、稀に見る前提設定がかなりいい感じに物語の起伏を作ります。

「呪い」という言葉も、引用などではなく死をもたらす本当の意味での「呪い」です。また各々のヒロインが持つ、「呪い」と表裏になった「能力」、これらの超常現象を絡ませながら進むストーリーはなかなか読み応えがありますし、その呪いや能力の活用の仕方も、あくまで人間関係を描き込んでいくためのスパイスとして程よく扱われていて、その部分に頼り過ぎないバランスの良さも好印象です。また、それぞれが逆方向に向いている性格の6人ですが、ひとまとまりになると非常に良いチームに見えるのは、間違いなくテキスト作りのうまさがゆえです。


本作は、最初にるいルートが固定、最後に茜子ルートが固定されています。意外なことにサブヒロインレベルと思われていた茜子ルートで伏線回収を一気にはかるため、どうもタイトルにまで入っていてメインヒロイン扱いのはずのるいが後半薄くなってしまうのが難です。このことわざを使いたかったというだけではなく、タイトルにちなんだ大掛かりな設定が最後に仕組まれていたら、もうひと段階評価が上がっていたような気がします。最後の方は、ただの腹ばっか減ってるキャラになっていますから笑。

実はるいルート自体は全ルートの中でも1,2を争うほどに感動的なラストで、アクションありホラーあり仲間あり感動ありの、ひとつの完結するエンターテイメント作品としてある程度の完成度を以てまとまっています。ですが、一周目固定のため、謎や人物の絡みが非常に小さいルートなんですね。彼女のルートは、伏線云々解消というよりも、伏線提示の役割が大きいです。

その後ひとりひとりのルートで少しずつ伏線が解消されていきます。花鶏、こよりルートは閑話といった感じでかなりあっさりとしているのですが、最後の伊予、茜子ルートでの畳みかけるような伏線消化の連続は目を見張るものがあり、一連のヒロイン攻略すべてを経て本作が完結するという構成は個人的には好きな作りでした。


特に評価したいのは、仲間モノであるという空気を最後の最後まで崩さなかったこと。この手のゲームは、個別ルートに入ると、途端に「主人公とヒロインの物語」となってしまうことが多いのですが、本作はどの個別ヒロインルートに入っても、仲間である他ヒロインがしっかり活躍します。恋愛が前面にあるのではなく、あくまで仲間であることが優先されるんですね。特に、茜子ルートでのラストで、仲間全員で呪いを破棄する一連のシーンは、泣きと熱さを併せ持つ名シーンでしょう。「絆」が挿入歌として流れるのも鳥肌モノでした。

また、サブキャラクターである裏社会で生きる中国人少女尹央輝と、パルクールレースで協力を申し入れてくれる謎の少年才野原恵。この2名の使い方が非常にうまかったです。彼女たちは実は呪い持ちであるという設定を隠し持っているうえに、特に恵は呪い解除を阻止する役割を負っていますので、否が応にも盛り上がります。正直ラストの方は、彼女たちはヒロインよりも目立っています。


逆に良くなかった点は、共通パートのテキストがくどすぎる。各々の出会いと同盟、パルクールレースを経ての結束など、展開自体は面白いのですが、田中ロミオさんを意識しすぎているのか、とにかく無駄な言い回しや御託が多すぎて、物凄く読みにくいテキストになってしまっています。尺の長い共通ルートを経てOPが流れたのちに個別ルートに入るのですが、ここからは「今までのは何だったの」ってくらいに途端に読みやすくなりますので、まずはそこまで読み進めてからって感じですかね。


個別ルートでの呪いの行方や、恵と後見人との関係、央輝と企業とのつながり背景など、細かいところを見れば書き込みの薄い部分も粗もあります。さらに設定が素晴らしい「智が男である」ことがヒロインにバレるシーンは各個別ルートもっとうまく書き込んでほしかった。このシーンがどのヒロインルートでもあっさりしすぎていて、恋愛とちっともうまく絡めていないのはもったいないです。

それでも各々の思いと「呪い」というイレギュラーを立体的に絡ませて最後爽快に完結させたシナリオは評価できます。次作も期待される人気ライターさんであることは間違いありません。




【グラフィック】
原画はさえき北都さん、少しクセがあるように思えますが、キャラに躍動感を持たせるいい絵を描く方ですね。総じて問題なく高次元でまとまっている印象です。

るいのベースを弾いているCG、茜子を抱きしめるCG、央輝の能力発動のCGなど、残るいい絵がけっこうあります。それから能力発動の際の目のカットインは燃えますね。

あと、あかべぇ系列の会社すべてに言えることなんですけど、背景に力をもっと入れてほしいですよね。ここはマイナス点っす。


【キャラクター】
お気に入りヒロインはこれといっていません。これは悪いことではなく、6人のヒロインが本当に同じくらいの魅力を持っていたと思えるからです。しかし、仲間のヒロインたちよりも、智の方がかわいいというのが太刀悪いです笑。

でも一番好きだったのは尹央輝、彼女です。見た目の良さもさることながら、一見悪役で自己の信念を貫きながらも義は果たしてくれる、花鶏とはまた違ったタイプの孤高のキャラクターでした。彼女がもしヒロインの一角でしたら必ず良質なツンデリズムが体感できたというのに勿体無い。

脇役陣は少ない気もしましたが、バランスは実に良かったような気がします。上記の央輝、そして才野原恵、物語における超々キーパーソンである彼女たちの存在あっての本作です。彼女らの書き込みはよく出来ていましたし、特に恵に関しては、一連の事件でのジョーカーたる重要人物であると同時に泣きの部分も一手に担当してもらっているため、痛烈に印象に残っています。

一方で、記者三宅はたいした仕事もせずに常にさっくりと死んでしまう不憫な悪役キャラだったり、「語り屋」というおいしすぎる設定の割には、ヒントらしいヒントは何もくれないままほとんど登場しない蝉丸いずるさんなど、もったいない部分があったのも確かです。こよりのお姉さんの書き込みも圧倒的に足りていませんでした。CAコーポレーションが黒幕ってわけでもなかったし。


【音楽】
主題歌の「絆」、これいい歌ですね。マイナー調を入れ込んだ綺麗なメロディーが頭に残ります。BGMは、その「絆」をアレンジした類の曲と、泣きどころで流れる「必ず」、このあたりが印象に残っています。


というわけで、ダークホースるい智でした。
最初のもってまわったテキストを読み越えればひとまずOK、ラストの茜子ルートまでプレイしてはじめて評価のできる作品です。ネット上での評価も非常に高いですね、オススメです。


関連レビュー: るいは智を呼ぶファンディスク



テーマ:美少女ゲーム - ジャンル:ゲーム

【もしも明日が晴れならば】
もしも明日が晴れならば



メーカーぱれっと
シナリオ■■■■■■■■■ 9
グラフィック■■■■■■■■□ 9
キャラクター■■■■■■■□ 7.5
音楽■■■■■■■■ 8
ヒロイン偉すぎ度■■■■■■■■■ 9
総合【A】 84点

狙いすました感動

良く言えば泣きゲーとしてのお手本、悪く言えばあざとすぎる泣きの誘い、といった作品でした。素直に受け入れられれば凄まじい量の涙を流すことでしょう。「死」を扱う題材はある意味ずるいのですが、メインヒロインが死んでしまっているというかつてない設定、その「死」を感動どころへの伏線などではなく、物語の大前提として扱った部分は評価できます。

【シナリオ】
ある日、一樹の父親に引き取られてきた明穂とつばさの姉妹。以来、3人は実際の兄妹同様の関係を育み続けてきました。そしていつしか思いを通わせ合うようになった一樹と明穂は、ある夏の日に思いを告げ合い恋人同士になるのですが、その数日後、突如急病に伏した明穂はあっけなくこの世を去ってしまいます。突然の大切な人の死にふさぎこむ一樹とつばさ。新学期が始まりなんとなしに学校に通い出したそんな一樹の前に不思議な幻がたびたび現れます。それは亡き明穂の幻影…と思っていたらそれは本当に現世に幽霊として舞い戻ってきた明穂だったのでした。


んー、てなわけで、上記導入がChapter.1ですね。本作、Chapter.5までが共通ルートとなっており、Chapter.6が個別シナリオとなっているわけですが、この個別ルートに入るまでが実に長いっ!まぁ相当に濃い共通ルートではあるのですが…最初の攻略ヒロインを誰にするかが大事ですね。

Chapter.2は、明穂を呪い殺してしまっていた神様千早の話。Chapter.3は一樹への思いが溢れ返ってしまうつばさの話、Chapter.4はつばさの親友、鬼切りを生業とする珠美を主役に沿えた、幽霊騒動の一幕。

しかしこのChapter.4の泣きと言ったら。悲しい勘違いをしたまま死んでしまった少年と父親であるエノケン先生との絆の確認、数多くの死を見送り続けてきた珠美だからこその、霊に対する葛藤そして愛情。大体ね、あれで感動しない人がいるはずないですよ、もうね、あざとすぎです。あざとすぎ、あざと…


実ぅうううう!!!



あざとくてナンボの問答無用の泣きが展開されるChapter.4のラスト、珠美が私の中でのベストヒロインに躍り出ました

そして閑話的なChapter4.5を経て、Chapter.5は学園祭の話。そして各Chapterを通しての親密度に応じての個別ルートです。


ユーザー的には明穂ルートが一番評価されているようですが、一番個人的に評価できて、泣いたのは実はつばさルートでした。「メインヒロインに隠れた義妹(主人公スキー)」というのは、エロゲ界においてお決まり設定ですが、その手の作品の中では、上級クラスの出来でしょう。明穂と一樹にあまりにも近すぎる存在ゆえに、しっかりとした心の動きの書き込みが必要とされる本ルートですが、つばさの葛藤と一樹の選択は、実によく書きこめていたと思います。特に海での明穂との別れのシーンはかなり泣けました。

千早ルートは実に気の長い悲しいお話でした。彼女のルーツが語られるのは話に深みが出るので評価。内容は、罪の意識を背負い続ける千早と一樹の押し問答ルートですね。共通ルートで、千早の呪いで明穂が死んでしまったことが早々に明かされますが、この展開はもっと温めて温めて千早のキャラを丹念に浸透させたうえで、個別ルートのフックとして使えば凄まじいウルトラ設定になっていたのではないでしょうか……。

珠美ルートはですね、共通ルートの珠美編の方がインパクトがあったもので個別ルートが、不遇だよぉ。 彼女は凄く真面目であると同時に、その職業柄(?)霊に対する想いが非常に強く、未練や悔恨といった感情への理解がとても深い。ですので、明穂の未練に対する理解も必然的に人一倍大きく、本ルートはそんな彼女の背中を押す明穂の活躍が印象的なルートでした。

他ヒロインルートは、明穂がとてもいい働きをしてくれるのが逆に切ないですね。一樹と明穂は恋人、というのが大前提としてあるので、どのヒロインもその壁を乗り越えなければならないのが肝となるのですが、結局すべて明穂が背中を後押し(そして成仏)する手法が固定されていたのがちょっと残念だったかな。


そして、最もまとまりが良いのは当然メインヒロインである明穂ルートでしょう。成仏シーンはなかなかキます。まぁそもそも本作のあらゆる設定が明穂のためにあるものですからそれはそうでしょう。他ルートでは昼行灯で今ひとつだった一樹も、本ルートが一番しっくり来るセリフ、行動をとっておりまして、そりゃあそうです、彼は明穂の彼氏なんですからね。

ストーリーの流れはよく読めますし、ハッピーエンドにするならまぁそれよね、って感じのご都合主義大団円もあまりにも王道だぜってなもんですが、良いのです良いのです。転生して一樹の前に現れるというエピローグは、やはりか…という展開なのですが、まぁそれも一樹と明穂が幸せになってくれるなら良いってなもんです、ハイ。全ルートを通して見続けてきた明穂の健気さは、自分のルートでくらい奇跡という形で報われても誰も文句は言わないさ



【グラフィック】
くすくすさんの絵、柔らかく優しい絵柄です。どこかクセというか個性に欠けるところもあるのですが、絵柄自体は凄まじいユーザー人気が誇るようにとても巧いですし、立ち絵、一枚絵ともに表情の作り方が非常に丁寧で、且つ枚数も多いので素晴らしいと言わざるを得ません。しかし非攻略の委員長が一番立ち絵的にかわいいというのはどういうことよ。

あと、是非言及しておきたい点として立ち絵まわりのエフェクトが秀逸なところがあります。数が豊富なのもあるのですがそれよりも、アップにしたり引いたり後姿を用意したりすることで、キャラクターの立ち位置の遠近感を出すのがとてもうまかったですね。



【キャラクター】
全体的にレベルの高い本作において、少し弱く感じるのがキャラクター造形だと思います。クセのある人間がいないというか、皆あまりにも普通の人すぎる。いや、変人がいればいいというわけではないですし、むしろ嫌ですが、ちょっと全体的に弱かったかな。

同様に主人公もあまりにも善人な真面目君すぎてちょい物足りなさがあります。「僕」という一人称+弱気なキャラに感情移入できなかったというのもあるかもしれません。まぁそれは日常パートではマイナス面に作用しますが、山場においてはその誠実さがプラスに働きます。

サブキャラとしては、というかサブキャラは2、3人しかいませんが…と書いていて気づきました。このゲームは登場人物が極端に少ないんですね!サブキャラがもっと果敢に絡んでくれた方が個人的には好きですよ。

話は戻して友人の直之あたりはもっと絡んできてほしかったですねー。女性登場人物全員あますことなく主人公のことが好きという超ハーレム設定なので、男キャラの熱い活躍がほしかったところです。あとは、やはり委員長の攻略ができないというのはとんだ誤算ですわ!



【音楽】
根強いファンの多いWhite Lipsですが、主題歌の「もしも明日が晴れならば」これに尽きます。他の唄付きはあんま印象に残っていませんが、この曲は涙腺にきます。BGMは全体的に、シンフォニックで穏やかなものが多いです。平均レベルは高いですが、泣きゲーの割には泣きどころにガッチリはまるBGMがなかったのが少し残念なところでしょうか。


以上、もしも明日が晴れならばでした。
いやはや、まんまと泣いてしまう作品です。愛が溢れているシナリオに心が洗われました。



テーマ:美少女ゲーム - ジャンル:ゲーム

【Bullet Butlers】
Bullet Butlers



メーカーpropeller
シナリオ■■■■■■■■□ 8.5
グラフィック■■■■■■■■ 8
キャラクター■■■■■■■■□ 8.5
音楽■■■■■■■ 7
男>女■■■■■■■■■ 9
総合【A】 81点

トカゲー

東出祐一郎、中央東口、propellerの「あやかしびと」チームが放つ闘う執事ファンタジーですね。相変わらずのウルトラ漢ゲーとなっております。

【シナリオ】
かつて、堕ちた神「ノーライフキング(不死の王)」が生み出した死者の軍勢に侵略されていた地上種族は、対抗するために総力を挙げて死者の軍勢に立ち向かいます。やがて8人の英雄と1人の名も無き従者によって終止符が打たれ世界に平和が訪れます。その後、8人の英雄は神から聖紋を授かり、その末裔である聖紋継承者「ミスティック・ワン」は人々から崇め奉られ、尊敬の念を集める存在となります。

主人公リック・アロースミスは、命を削る神の兵器「黒禍の口笛(ベイル・ハウター)」を操る、ドラゴニュート種族の英雄フォルテンマイヤー家に仕える執事。彼は、聖紋後継者のひとりである少女セルマに仕えていますが、セルマは能力を半端に持っているラッカー(欠落者)であり、種族の中で軽視されていると共に彼女自身もどこか諦念の意を抱いています。彼女を支えながら一生付き従っていく決意を固めているリック。そんな彼らに聖紋継承の試練や、ノーライフキング復活を目論むテロリスト「聖導評議会」の手が迫ります…。


冒頭から激しく暴力的な戦闘シーンから入って一気に世界に引き込みますね。この辺の展開は東出さんならではというか、非常にうまいですね。

前作同様、ルートにより展開はおろかラスボスまで変わってくる、非常にボリューミーな内容となっています。セルマの友人である魔術師ヴァレリアルートでは、兄である聖導評議会幹部ギュスターブが最後まで物語を主導します。まさかアルフレッドが早々に退場することになるとは……。ギュスターヴはベアトリスとの悲恋があるため何とも彼にとってかなしい最後を迎えますが、それでも救われた部分はあったでしょう。。。彼は、セルマルートだと妹ヴァレリアを救うために一役を担います。これが実に良かった!

ヴァレリアの執事にしてリックの友人、渡良瀬雪ルートは、もうガラルートといってもいいでしょう。前作で薫ルートが虎太郎ルートだったのと同様です。EDが2通りありますが、片方はガラのためにあるEDでしかも最強の一枚絵があります。お、男の背中や!最高の男がおるでー!仕事上のなりゆきで雪を引き取ることになったガラですが、彼の雪に対する思いはまさに父親のそれです。雪の執事としての苦悩や、激しい戦闘シーンなどもあるのですが、とにかくガラの熱さが印象に残るルートでした。

あ、ガラってのは雪の義父であるトカゲ男の刑事なんですけどね。

そしてメインヒロイン、ドラゴニュートの末裔セルマルート。毅然としつつも儚く、懸命にミスティックワン継承という運命と闘うヒロインとしての魅力は彼女がやっぱり一番高いです。リックとセルマの関係も、主と執事、恋人、戦友…と揺るぎない関係でありまして、このルートをプレイしてしまうと、セルマ以外と結ばれるルートに違和感ありありになってしまいますもの。

共通パートだったかセルマルートだったかうろ覚えですが、ミスティックワン継承権が妥当であることを証明するために、各界の大御所を説得するシーンなども非常に読ませるテキストで熱くなりました。

ラストもドラゴン化したシドとの大合戦を経た後に、さらにリックVSアルフレッド&セルマVSレイスという大熱戦が待っています。各キャラクター縦横無尽に駆け巡りますし、まさにこれがメインルートといって差し支えない内容。素晴らしいです。

そして全ルートで共通して暴れまわるのは実はヒト種族のミスティックワンというとんでも設定を抱えている死神レイス。彼の散りっぷりはいつも切なく、熱くさせてくれます。

惜しむべくは、最初に期待を持たせすぎたこと。8英雄のうち、ドラゴニュート一族とヒトであるスカイウォーカーの末裔しか出てきません。冒頭の昔話から始まるこの世界設定があまりにも壮大で心躍るものであったがゆえに、意外と世界が広がらなかったな、という感じがひしとしてしまいました。ここは本当に惜しい。

前作あやかしびとは、最後すずルートで風呂敷を広げすぎでないかい?というところがマイナス点でしたが、本作は事前設定の割には話が小さくないかい?というところがマイナス点ですねー。あと、あやかしびと以上に主役、ヒロインよりも脇役が熱すぎる笑。ちょっとバランスを破壊してしまっているほどです。



【グラフィック】
中央東口さんです。非常にうまいですね…男と化け物の絵が。この人は本当にエロゲ向きの絵師さんではないですね。まぁとはいってもこのハードボイルドで熱い世界観にはマッチしているので良いのですが、「あやかしびと」に比べたら女性絵は正直そこまで魅力的ではないかな~…と思いつつ見返してみるとけっこういい絵ばかり。やっぱり男キャラの良さに霞んでしまっているんですね。

まぁでも一枚絵も多いですし、そのバリエーションも広いです。ヒロインに視点のあたる絵ばかりではなく、サブキャラや、戦闘、さまざまなパターンの絵があるのはとても良いですし、やはりプレイしていて楽しいです。ちょいちょい入るデフォルト絵もかなりかわいくてテンポをよくするのに貢献しています。

ムービーは凝りまくってます。これだけみると絶対プレイしたくなる出来、素晴らしいです。


【キャラクター】
人外最高。とにかくトカゲがクソ渋くそして熱く、トカゲのためにあるゲーム…と言いたいところですが、不死身男が、銃が、豚が、また熱い。オイ、全部人ちゃうやないか!

そしてFBIのアッシュ、こいつがまたクソ熱い。真面目で固い仕事人間であるが実は情に厚い…個人的にはガラと並んで彼のことが好きでした。ギャグ要因として存在しながらもしめるところはきっちりしめるホープもかっこよかったですし、叔父シドも完全な悪役というわけではなく彼の信念をきっちり描いてくれたところが良かった。

さらにシドの執事である兄のアルフレッドは前作九鬼先生クラスのダーティヒーロー。ちょいと心に欠けたところのあるアルフレッドですが、その立ち居振る舞いといい圧倒的な実力といい、彼を好きにならない人はいないだろ、ってくらいいい味出してます。

主人公リックもサブキャラたちに比べると…少々弱いかもしれませんが、普段は温厚であるがやる時は超実力者という点のギャップでバランスはとれていますし、執事なのでまぁこんなもんでしょう。この豪華な男キャラの中でものすごい求心力の主人公というのも、ある意味見てみたかった気もしますが…。

と、キャラクターを語らせると1~9まで男キャラ、残り1で女性キャラを…って感じになってしまうのです。エロゲとしてどうなのよ、と思わなくもないですが、もはやエロシーンもとってつけたようなものですし、いらないよね。


【音楽】
前作はすべて妖怪のタイトルでしたが、今回はすべてモンスター名がタイトルになっているんですね。世界観もあって、どこかRPG的な音楽が多いですね。泣かせる音楽などはあまり印象になく、むしろ動きのある激しめの音楽のほうが良いです。といいつつも個人的に好きなのは、ヴァレリアなどとの日常シーンでよく流れる「hobbit」ですかね、ワンフレーズをリフレインしながらルート音が下がっていく手法はとても好きです。

主題歌、EDは「あやかしびと」と同じ男性ボーカルを起用しています。二作連続で女性ボーカルを起用しないところにエロゲとしての雰囲気を打破するこだわりを感じますね。うまかないんですが


以上バレバトでした。前作ほどではないですが、十分すぎるほどの完成度を見せつけています。特に世界観の設定に関しては素晴らしくそれを生かすためのキャラ構築も見事。もう少し物語の風呂敷を広げてほしかったところはありますが、東出祐一郎さんはこれからも目が離せません!


関連レビュー: あやかしびと
関連レビュー: クロノベルト

  

テーマ:美少女ゲーム - ジャンル:ゲーム

【臭作】
臭作

syusaku1.jpg

メーカーelf
シナリオ■■■■■■■■ 8
グラフィック■■■■■■■■■ 9
キャラクター■■■■■■■■■ 9
音楽■■■■■■□ 6.5
魅力的な非攻略キャラ■■■■■■■■■■ 10
総合【A】 80点

凌辱ってスバラシイ(?)

大御所エルフの記念すべきWindows版第一作は、このオッサンが女子高生に追い込みをかける「臭作」なる陵辱系ソフトでした笑。本当にエルフという会社は、大御所のくせにそういう節目とかを気にしないあたりが大好きです。

【シナリオ】
前作の故・遺作様の弟である臭作大先生が私立お嬢様音楽学院寮で大暴れする作品です。寮の管理人として学院寮にもぐりこんだ臭作大先生が、いたるところにカメラやビデオを仕掛け、盗撮によって得た獲物をもとに生徒にゆさぶりをかけHに持ち込む陵辱ゲーですね。伊頭家三部作にして、一番の名作なんじゃないかなと思います。とにかくよく出来たゲーム性というかシステムというか…ほんっとうに面白いんすよ!コレ!

各ヒロインの行動予測を立てながら、どこにカメラやビデオを効率よく仕掛けて、いつ回収するかなどを考えつつ臭作を操っていきます。時間内により勿論臭作の行動回数にも限度がありますし、仕掛けたからといってそこでいいネタが取れるという保障も全くありません。各ヒロインの行動と合致しなければならないわけですね。また、どのタイミングで脅しをかけるかなども考えながら行動していかないと、キャラによっては堕ちるまで至らず反撃に出られてお縄を頂戴…なんてこともしばしば。非常に高い戦略性を問われるゲームなんですよ…なのでいい絵が撮れていた時なんかはなんというか、ええ、凄い達成感といいますか優越感といいますか……危険なゲームですねコレは笑

こんなふうに字だけ追っているとすごい鬼畜なんですけど、臭作大先生の微妙なギャグセンスとキャラクターが作品をおどろおどろしくさせないのも非常にうまい演出です。

また本作、ただ陵辱しつくして終わるわけではないところがさすがの蛭田作品ですね。陵辱系のゲームはそんなにプレイしているわけではないのですが、大抵は主人公(プレイヤー)が下衆で女性を攻略していくものだと思います。本作も例に漏れずその形式なわけですが、その設定を逆手にとったラストのドンデン返しは度肝を抜かれました。Hシーンの度に視点を引いた第三者(ユーザー)視点か臭作視点かを選択できるのも、ただユーザサービスというわけではなく、そのラストへの伏線となっているとは当初思いもしませんでした。

と、伏字すれすれのとこですが…。

絵里以外の全員を陵辱状態にし、且つ臭作視点のHを繰り返し続けていると、絵里VSユーザールートに入ります。ゲーム内で臭作視点を繰り返し続けることにより、ユーザーがゲーム内の臭作に、そして臭作大先生がPCの向こうでユーザーに、と入れ替わってしまいます。

そして絵里だけは、ゲーム開始時から臭作大先生とゲーム全体の違和感に気づいています。彼女はことあるごとに臭作大先生を問い詰めてきますし、仕掛けた罠も決定的なところはすべてかわされてしまいます。そしてラスト、PC画面のこちら側にいる臭作大先生・ユーザーに語りかけてくる絵里、メニュー画面などでナビゲーター役のキャラがユーザーに語りかけるってのはよくありますが、このように本筋の一番の山場でこれを行うってのは、なんというか凄い勇気というか奇抜で個人的には面白かったです。そりゃーね、絵里とここで手合わせない人などいないでしょっ



【グラフィック】
さて、おなじみのエルフ起動画面で、いきなり妖精が臭作大先生にレイプされるのがもうセンスあふれる感じではありましたが…。

原画は堀部秀郎さん、本当におつかれさまでした。前述の通り、Hシーンで視点を変えることができるというのが凄かった本作、ただでさえエロシーンがくそ多いというのに、1シーンにつき2パターン描かなければならなかった堀部さんは大変だっただろうと思います。しかしおかげさまで当時たくさんお世話になりますた m(_ _)m。この手のゲームは、面白いものはえてしてHシーンが淡白なものが多いですが、この濃さは賞賛に値しますよ。作画も僕好みで良かったです。

臭作大先生の気持ち悪さもよく出ていますね笑



【キャラクター】
どのお嬢様もそれぞれ高い魅力を持っていますので、征服感といった本能的欲求をものっそい満たしてくれます。典型的お嬢様キャラの渚…だからこそ落とした時の向こうの失望感がたまらない、超高飛車な香織…だからこそプライドをへしおるのがたまらない、門限破りの遊び人萌子…だからこ強引に引きこむのがたまらない、三つ編みメガネおっとりな志保…だからこそ勢いよく犯すのがたまらない、姉御系の朝美…だからこそ屈服させる過程がたまらない、ロリピンクの千秋…だからこそ現実を教えてやる感じがたまらない。。。うーん、いやホント凌辱系は範疇外なんですよ。でもこの伊頭家シリーズを心底楽しんでしまったからこそ、「凌辱系キライ」と言えなくなってしまいました。


エロゲ好きなら誰もが参考にする『批評空間』、「魅力的な非攻略キャラ」って項目あるじゃないですか。まぁいいゲームならば大抵は「このコが攻略できないのか~」ってキャラはいるわけですが、僕が今までプレイしたすべてのエロゲの中で最もそれを感じているのが、本作の「高部絵里」です。

このお嬢様集団の中にいながらにして、彼女はとても普通の子でありたいと願っていて、実際その言動は世間ズレすることなどまるでなく、とてもしっかりしたものです。そういったところも好感度が大きいんですよ。ヒロインとしての格が非常に高い設定なんですね。何度も何度も彼女を落としたい!と願いました。絵里を絶対陵辱してやるんやーーー、と臭作大先生と同化していた私はエルフの思うつぼです。

そして落とせない事実…orz、メインヒロインを落とせないなんて。ここは賛否両論でしょうが、だからゆえに本作がどこか格式の高いものになったことは間違いありません。

ちなみに後に発売されたDVD版では最後に絵里をレイプするシーンがあるみたいですね。ユーザーの要望が強かったんでしょうね~。ただ、これらの追加シナリオ分は評判が総じて悪いようです…がそれでも絵里とのHシーンがあるってだけでも金を落とす価値があるかも!

最後に臭作大先生ですが、前作遺作は完全に恐怖の象徴でしたが、本作は、セリフがいちいち面白く、ユーモアに富んでいる何だか憎みきれないおもろいオッサンです。まぁやってることはありえないくらいひどいんですけどね。


【音楽】
最後に音楽ですが、特筆すべきものはなし。ただ、陰湿な計画が暗躍している隔離された施設、って感じの雰囲気はよく出ています。


てなわけで凌辱ゲーの金字塔、臭作でした。
これ書いていたら凄くやりたくなってきたので、ちょっくらまたプレイしてみます。


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